当ブログsoireeは管理人kanaeによる雑多な二次創作を扱っております。苦手な方等はご容赦ください。


by kanae
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02 誰かのために祈る君

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つないだ手のひらの先で、あー、と間抜けな声を出した。
「お月様が見えますー」
二人で寝転ぶベッドからは、窓がちょうど見える。
窓の向こうに、雲に隠れかけた月がある。春、 夜はとろりとした空気をまとう。
寒いのか、肩までブランケットにもぐりこみなおす。
眠そうな、目がとろり、と月を映す。
「月は好きです」
「へぇ」
つないだ手を、のだめがぎゅと握る。
「おいしそうだ・って子供のときおもっとったです」
ふぅん、と応えれば、肩のあたりに寄り添ってきた。
「みんな月を見て祈ってるんですよ」
そんなことを考えたこともなかった。なんだそりゃ、と頭をどついた。

目がとろり、と春の陽気でやられているようだったから、
遠く届かないところに行かないでほしい、と手を握っている。
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by kanae-r | 2010-05-05 17:06 | 届かない5題>n | Comments(0)