当ブログsoireeは管理人kanaeによる雑多な二次創作を扱っております。苦手な方等はご容赦ください。


by kanae
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03’The Restaurant That Has Many Orders’





リボーンは、目の前にすっくとたつドレス姿を見やった。背筋が伸びていて、ラインは身体にフィットしている。肌を見せるのは最小限に、でもほっそりした腰が浮き立つように。
「いい仕上がりだな」
「獄寺くんは完璧だもん」
鏡を己の姿をうつし、うーん、隈が、とぼやく後姿を見やる。
「隈だと?」
「あ・・いや」
「昨日早く上がらせてやっただろう」
うん、きのうはよく寝たよ、そうぼやいている髪のはねを整える。
琥珀色の髪が、光の具合で金色に光る。直すぞ、とリボーンの声に、ん、と綱吉が目を閉じる。
肌は透明にあわく光るように、瞳はさらに美しく輝くように、頬は桜色に花開くように、唇はつややかに言葉踊るように。綱吉の唇にバームを塗ってやる。瞼の下には確かに隈がある。パウダーで直してやる。元家庭教師は何でも出来た。
よし、との声に綱吉がまぶたを上げる。至近距離で目がかち合う。にこりと綱吉は笑う。
何年も、何年も、手塩にかけた最高傑作だった。







「ディーノさん」
合流したキャッバローネファミリーのドンが、よう、と手を挙げた。綱吉にとって頼れる兄貴分は、業界のしきたりを教えてくれる兄弟子でもあり、ストレスを発散する派手な遊びにも誘ってくれる友人のような存在でもある。きらきらと美しく、綱吉は見ていて飽きない、といつも思う。特に美しいのは彼のタトゥーだ。あれを見て、俺も入れてみたい、とぼやけば、周りは焦ったように止めた。自分には似合わない、と皆口を揃えて言う。ひどい。
「綱吉、今日もますます美しくなったね」
頬に挨拶の口付けを応酬する。彼の立ち居振る舞いはスマートだ。部下がいれば。身の回りにはいない一流の紳士に、綱吉はどこか安心して身を任せられる。
「俺ももういい年ですから」
「何歳になった?東洋人は年齢不詳だ。いつまでもティーンのようだな」
「馬鹿にして」
左手を取ってディーノはカラカラと笑った。









部屋に入る前、武器は全て持ち込みはやめましょう、そういった交渉の前提であったため、約束したとおり、仲裁機関が立会、武器を押収した。
手持無沙汰なリボーンが、綱吉の後に控える。
会食、という名の通り、その場でコースが一通りふるまわれた。
人の前で口に食べ物を入れる。これほど緊張することは無いよね、かつて綱吉は言ったが、今はしっかりと教養が身についている。カトラリーを上品に使いこなす。
「ロシアのイヴァノフが陥落したようですね」
「そうですか」
「流石としか言いようがない。あんな所にまで」
男のそれは嫌味だった。綱吉は上品に微笑んだ。
「ええ、今回の案内は、指輪を持つファミリーに送られたはずだ。私達は、その案内の内容を確認したい。そしてその趣旨に基づく考え方を、貴方達がどう考えるのか、お伺いしたい。その上で、私達の考えに同意していただけるのかお伺いしたい」
綱吉の言は、もはや、交渉というよりも、脅迫の色が強い。
綱吉が武器ではなく、肉弾戦を得意にしていることは、業界に周知の事実であった。掌の中のナイフがキラリと反射した。
血の色をしたワインが、とくり、と注がれる。
血の色を受けて、光の照明で、綱吉の瞳はファイアレッドが輝いている。
「ボンゴレはどうしてそこまで指輪に執着するのです?古き時代の遺産で、最早力も今もないでしょう」
「古き時代のものにしたいのです」
ディーノは傍の綱吉の瞳が燃え上がるのを感じた。
「俺の愛する平穏は人身供養によって成り立ってる。今更指輪なんてものを持ちだして、あまつさえ利用するなんて」
だから歯向かうやつらは全部ぶっ壊してやるんだ、と歪に綱吉は笑った。


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by kanae-r | 2014-02-08 19:56 | IHATOV>r ♀27 | Comments(0)