当ブログsoireeは管理人kanaeによる雑多な二次創作を扱っております。苦手な方等はご容赦ください。


by kanae
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06 真珠 : 色好みか貴方好みか






毎月第3日曜日はハルにとって、大切な日だった。
最初、京子と一緒に設けていたその日は、京子の熱心な誘いにより、少し輪が広がって、
綱吉が来るときがあったのだった。


綱吉が参加するにあたっての、並盛以外の場所なら、というささやかな条件は、むしろ二人にとって、遠出するいいきっかけだったし、
綱吉のために、すこしお出掛けをすることは、本人にとって、いい気分転換になることを、高校にもなるとわかるようになった。




いつも場所選びはハルと京子の役割だった。
ここはどう、という問いに、京子からハルへ、賛成、とメールの返事がある。
珍しく夜中に京子から返事がある、と思えば、今日は京子の家に綱吉が泊まりに来ているらしい。






春から夏に差し掛かる日、京子の海を見たい、という希望に沿って、
海沿いのカフェでその月の「ハル感謝デー」は開催された。

ふわり、と海の風に吹かれて、
綱吉の伸びた髪がたなびく。いつの間にか茶色の色が強かった髪が、
色素が抜けて亜麻色に、光の具合で金色に見える。

同じ時間を過ごしてきたのに、このごろ綱吉はよっぽどオトナっぽく、色気がある、
とハルは思う。

「ツナちゃん、綺麗になったよねぇ」
にこにこと笑むのは京子だった。まるでハルの心を読んだかのようなタイミングに、ハルははいっ、と大きくうなずく。
「髪の手入れ、やってるんですか?すごい綺麗です!」
「うーん、色が抜けてきちゃった・・将来はげたらどうしよう」
間の抜けた応えに、けらけら、と笑いあう。

「はい、ハルちゃん、これ私たちから」
にこにこと笑う、京子と綱吉から渡された、かわいらしい小包。
「わぁ!」
あければ小粒の白い飾り、ネックレス。
「お誕生日おめでとう」
「ありがとうございます!」
白いパールが日の光で虹色に光る。



貴重な貴重なこの時間、綱吉に残された時間は少ないことを、
きっと心のどこかで、ハルだけでなく、京子もわかっているのだ、と思う。

この何気ない日常が、いつか綱吉の救いになることを、
いつかみた未来の夢で、ハルはわかっている。

夏と呼ぶには早い、梅雨にも早い、
春の終わりのぽかり、としたおひさまを浴びて、二人の大切な綱吉が幸せそうに目をつむる。

あまいケーキとたっぷりの紅茶。
海の風と日向。

ああでもない、こうでもない、と
たわいのないおしゃべりをする、なんでもない日曜日。
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by kanae-r | 2014-02-10 22:40 | 12の宝石言葉>r ♀27 | Comments(0)