当ブログsoireeは管理人kanaeによる雑多な二次創作を扱っております。苦手な方等はご容赦ください。


by kanae
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

08 橄欖石 : ひねくれ者の純情











奈々は昔から、怒る、ということをしたことがなかった。
基本的に、つらいことも、いらいらすることもなかったし、
とても楽天的な性格だ、と周りからは良くいわれた。
だけれども、いちど、愛する旦那さまに、怒ったことがある。

「どうして、男の子の名前なの」

お腹の中のこどもは、確かに女の子であった。
それでも、家光の実家(イタリアに親戚がいて、それでいて旧家だとかで、複雑な事情があるのだそうだ)の都合で、いつも奈々のお願いを基本的に聞いてくれる家光が
名前だけは、と、ほんとうに、心から、頭をさげた。



なにか、のっぴきならない事情がありそうで
そのために、イタリアからおじいさんもやってきて、奈々に頭をさげた。

一通り、感情をぶつけたあとに、ふだん、ほんとうに優しい夫が、
本当に真剣な表情で、奈々に懇願するので、
まぁ、なんとかなるかしら、とおもって、最終的にうなづいてしまった。

ツナ、と、呼べば
高校生になった娘が、なあに、と振り返る。
最近はすこし髪も伸びて、
むかしははね放題だった髪の印象とはまた違って、
おんなのこらしい、と奈々はうれしくなる。
おとこまさりだろうが、おんなのこらしくなかろうが、どんな見た目であっても、健康で、元気で、笑顔をたまに見せてくれれば、何も言うことはない。

いつのまにか我が家にはどんどん居候が増えて、
奈々はとても賑やかで嬉しい。
みんな育ちざかりなので、お金のやりくりをするのは大変だけれど、なんとかなると思っている。

兄弟がいない綱吉が、こうして弟や妹たちの面倒をみる姿。
にぎやかな食卓。
しあわせで、うれしくて、毎日にこにこしてしまう。





でも、ほんとうは、
こうしてにこにこと家で笑っていることは、
なかなか帰ってこない夫への当てつけでもあるのだ。
[PR]
by kanae-r | 2014-02-16 17:38 | 12の宝石言葉>r ♀27 | Comments(0)