当ブログsoireeは管理人kanaeによる雑多な二次創作を扱っております。苦手な方等はご容赦ください。


by kanae
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■買い物袋をたくさんもった千秋とのだめは(とはいっても千秋が荷物をほとんど持っているのですが)のんびりゆったり家路についていました。さわりと揺れる街路樹には新緑の綺麗な黄緑がありました。
「きれいですねぇ」
千秋と同じことを思ったのかのだめは千秋にそういいました。
春は時間がゆっくり流れる季節なのでしょうか、それとも時間が午睡時だから?
かちゃりかちゃりという音は買い物袋の中からです。
「今頃もし日本なら・・・」
のだめがゆっくりと口にします。
「桜が咲いてる頃ですかね」
きっと桜が満開で、大学の近くの桜並木も綺麗なことでしょう。千秋は少しして言います。
「日本が良かった?」
のだめは口角を上げて返しました。
「いいえ、ダイジョブです」
その応えはなんとなく読みづらく、千秋はそうか、とだけ言いました。
のだめはのだめで外国の地に不安があるのだろうと千秋はなんとなく思っていました。
「あ、夕飯の買ってくんの忘れた」
「戻ります?」
「いいや、一回家に帰ってからで」
緩やかな道です。

■夕飯の買い物をしに行った千秋を見送り、のだめはなんとなく部屋を見渡しました。きれいに整えられた部屋は自分で維持できるとは思えませんでした。
手が寂しかったので、ピアノに触ります。
鍵盤は黒鍵も白鍵もしっくりと手にはまり込みました。
そのまま鍵盤に導かれるようにして一曲弾きます。
のだめがピアノを弾けば、そこには大意というものがいつもありました。それは『彼』の葛藤であったり挫折や苦しみ、哀しみであったり、色恋や情熱というものもありました。ピアノという媒体を使ってのだめはその『彼』らの事をなんとなく知ります。
それはすごく面白い、パズルを解き明かすような感覚でもありました。
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by kanae-r | 2005-04-27 02:44 | ある家族の風景>nodame | Comments(0)