当ブログsoireeは管理人kanaeによる雑多な二次創作を扱っております。苦手な方等はご容赦ください。


by kanae
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モスクワ、3月

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ユウリの瞳は複雑な色だと思う。光の中でブラウンにも、ブラックにも、ワインレッドのように見える。
彼はときどき、真っ黒な瞳で俺を見つめる。それはまるでロシアの冬の夜に似ている。深くてどこまでも深々と降る雪。音の無い静寂。凍えそうな冷たい温度。命を取られる、容赦のない冬。


ユウリはヴィクトルをときどき冷たく突き放す。君はまだ若いんだから、とか、まともな恋愛をしなさい、とか。ユウリはヴィクトルをヴィーチェニカとは呼ばない。ユウリは優しいが冷たくて、ヴィクトルを拒絶しないが肯定もしない。
甘えるように首筋に鼻を押し付けて唇で鎖骨まで辿る。彼の血が巡る音がする。
今回の大会もヴィクトルは彼の固執する金色を取った。調整のために帯同してくれたユウリは勿論喜んだし、キスもしてくれたけれど、どこかで物足りなさも感じる。
ロシアの冬は好きだよ、とユウリは優しくヴィクトルに呟いた。

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by kanae-r | 2017-01-23 05:41 | YURI ON ICE | Comments(0)