当ブログsoireeは管理人kanaeによる雑多な二次創作を扱っております。苦手な方等はご容赦ください。


by kanae
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バンクーバー、4月

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セレモニーの立会い人には、ユウリとヴィクトルを長い間支えてくれたマネージャーと、クラブのオーナーがなってくれた。二人の事なら、もっと盛大にすればよかったのに、とオーナーは最後まで愚痴をこぼしていたが、とあるオフの日に、市役所のこじんまりとした部屋で宣誓を済ませて、思ったよりもあっけなく終わったその一日に、ヴィクトルは堪らなくなって隣に居る年上のパートナーにキスをした。

驚いたことにハセツにも咲いていたサクラがこの街にも咲いていた。だからバンクーバーにきたの?ユウリに問えば、さあね、とユウリは笑う。

ユウリの目がじっとヴィクトルを見つめて、彼は何も言わなかったが、ブラックの瞳が優しくまたたく。君はすてきなひとだね、とヴィクトルはほめられて、あなたもね、と返した。
少し躊躇って、手をのばして、手を繋いだ。ユウリはじ、とそれを見つめて、またブラックの瞳がまたたいた。こんな街中で手をつないだのは、ずっとずっと昔な気がする。

サクラだけではなくハナミズキの花が満開だった。至る所に花があふれていて、なんて素晴らしい春だろうとヴィクトルは思う。サンクトペテルブルクでは春は汚ならしいイメージで、雪解けと共に見ないようにしていたものが雪の下から出てくるのだ。
これからは春が大好きになりそうだった。

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by kanae-r | 2017-01-25 06:48 | YURI ON ICE | Comments(0)