当ブログsoireeは管理人kanaeによる雑多な二次創作を扱っております。苦手な方等はご容赦ください。


by kanae
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sloppy girl

やはり昨日は雨が降っていたのだ、と思う
起きてすぐじっとりとした湿気が体にまとわりついて
髪が頬から口にかけてひとふさ付いていた
それを払い除けて、目覚めの良くない朝だと思う
きっとそれは雨のせいだけではないことを知っている


それは多分唐突にやってくる悲しさとか切なさとか、そういう郷愁の類だ
もし自分がいつかその昔に戻れるならその今までを捨ててしまうことが出来るかどうか
きっと出来ないだろう
それほど自分は大人になってしまったのだ

手元にあった時計を見れば数字の七をそれは指している
少し寝過ぎたような
そんな気がしてそろりと起き上がる
身体中気持ちが悪かった
こんな時はさっさとシャワーを浴びて出ていってしまおうと思う
いつも、思うのに

ガラリという音と共に四方の密室空間が出来た
コックを捻ればひやりとする
水はだんだんとあたたかくなった
水の粒が、身体中の気持ち悪さを流して少し気持ちが軽くなる
上を向けば顔から喉にかけてすうとした
はやく
はやく出て行こう

ほてったからだにてろんとしたワンピースをきて、まだ髪は濡れたまま靴をはいて、一度振り返ったその部屋は、
綺麗に整えられていた


ドアを開けて
階段を降りて
水色の空が広がっていた

今日は憎らしいほどに、晴れで
思いきり息を吸い込んだ
昨日の雨の匂いがした


「のだめ」


呼ばれた声は勝手知ったる彼の声
低く涼やかな
でも柔らか

私が振り返り見ると、彼はランニング帰りらしくタオルとパンの入った袋を持って、立っていて
思わず笑みが溢れた

「お前」


彼が手を伸ばす
私の髪にふれる


「髪が濡れたままだぞ」





ああ、きっと彼に一生
勝つことは出来ないのだ
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by kanae-r | 2005-05-16 20:40 | ss>nodame | Comments(0)