当ブログsoireeは管理人kanaeによる雑多な二次創作を扱っております。苦手な方等はご容赦ください。


by kanae
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スーパーカミオカンデ

ニッコリ笑んだその顔が心底恨めしい。その手に抱えられたのは暖かな湯気を立てる・・おかゆ?!いやそれはない、だってそれは奇妙な緑色をしているのだから。断じて俺は認めない、それが人間の食べるためのものだなんて。
「せんぱーい。お口、あーん」
スプーンの上でとろり、とそれは揺れた。俺の心ももう揺れまくりだ。
「無理!」
「だめですヨカズオさん、栄養つけなきゃ・・」
げほげほとむせてしまう。体が重い頭が痛いのどが痛い風邪だなんてありえない。
心なしか眉根を寄せて心配そうにこちらを見やる。
「愛妻が一生懸命作ったものを食べれないって言うんですか?」
「それとこれとは別問題」
くらりと頭にめまい、ああもう何もかもめんどくさい・・
「味見した?」
「いいえ・・あ、では一口」
「・・」
「おいしい」
「・・」
「あーん」
普通なのか?!いやでもいつぞやのカレーを思い出せばこいつの腹が正常でないことはわかっている。あたまがずきずきとおもくなってきた。
目の前にあるその栗色の瞳はくるりくるりと光っている。ふうわり香るあたたかなにおい、気のせいかも。
口をあけた。
温かいおかゆは口の中でほろりと崩れる。緑色をしていたのはほうれん草・・・?!でも、食べれなくも無い。
「おいしいですか?」
首を傾けてこちらの反応をうかがう。さらりと流れた髪は光にすけて金に近い亜麻色だ。温かい部屋の中でのだめは暑いのだろう。その頬は心なしか上気している。
「食える」
ムキャ!と奇声を発し喜ぶのだめ。何口かもらい、御馳走様と言う。
掌で額に触れられる。その大きな掌は、努力をしている人間の掌だった。
「まだまだ暑いですね・・ひえぴたもってきますね」
ひょん、とのだめは行ってしまった。そこにぽっかりと隙間が出来て、空虚感。目を閉じて、どくどくと体が火照っているのを感じた。
とたとたという足音。足音だけで自分はきっとのだめを見分けられるだろうなぁと思う。
「はい」
ぺたりとはられたそれはとてもとても冷たかった。
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by kanae-r | 2005-09-25 10:33 | ss>nodame | Comments(0)