当ブログsoireeは管理人kanaeによる雑多な二次創作を扱っております。苦手な方等はご容赦ください。


by kanae
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01 生きる 息づく 居場所を求め





滴るのは汗だった。しょっぱいのできっと汗だと思った。
蝉が鳴き、日差しが強く陽炎がみえる。
夏なのだ。だから滴るのは汗なのだった。
「立て」
がつりと蹴られ、痛む脇腹を守るように身体を少し曲げる。それを阻むように仰向けに足蹴にされた。
「聞こえねーのか」
しみる目を開けて、かすむ視線の先には絶対零度の眼差しが此方を見ている。
蝉の声が耳にうるさい。滴るのは汗、涙ではない。



大丈夫ですか。そう不安げにたずねるのはバジルだった。いまや綱吉の為に家光の跡をついで世界中を飛び回る彼だったが、ここ一週間程日本に滞在している。

だいじょうぶだよ、

声も小さく答えた綱吉であったが、本当は世界がぐらぐらとしていてしょうがなかった。
なんだか最近は驚くほどに、厳しいのだ。リボーンが。
確かにいつもぎりぎりの中で勝利してきてのは事実だが、それはあくまでも超モードの綱吉であるのは間違いがない。
常日頃はダメツナであることは中学生時代変わりなかった。
家庭教師は今、そこを根底から覆そうと、ぎりぎりまで綱吉を追い詰める日々である。

(夏休みなのになぁ)
家で待っているだろう夏休みを満喫しているであろう子供たちのことを思い浮かべ、目をつむる。

イタリアに行くのが間近である中。世界は変容している。
狙われる機会が多くなっている。
家族にも危険が及んでいる。
綱吉自身もあせりを感じている。

このまま、本当にこんな一生なのかと。



(あぁ、うらむぞⅠ世)










醒めた目で木陰で目を閉じ、息も絶え絶えな綱吉をリボーンは遠くから見ていた
大空の許容力と成長力には本当におどろかされる数年の間。
いつもそこには錯覚があった。

まるで、家族のような。

居場所のなかった彼にとって、また10年後には自らが存在していないということも知っていてなお、
未来があるかのように感じさせてくれた大空。そして、未来を掴み取ってくれた、虹の宝物。




(最高傑作にしてやるぞ)

今、全てを教え込もうとしている。
綱吉が一人でも生きていけるように。







綱吉に救いを求めている自分にも気付いていた。
そして、イライラする自分があった。
これが血の力なのか。
大きな器。何者に対しても。





もしかして自分は、やはり、居場所がほしいのかもしれなかった。








(「リボーン」)

間違いなく綱吉の唇がそうつぶやいたことを目でみてとって、
少し口の端で笑む。
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by kanae-r | 2010-01-20 06:13 | TV's[irohauta]>re | Comments(0)