当ブログsoireeは管理人kanaeによる雑多な二次創作を扱っております。苦手な方等はご容赦ください。


by kanae
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Kus

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by kanae-r | 2016-11-19 20:50 | ss>nodame | Comments(0)

従属型生活環



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by kanae-r | 2010-01-19 08:52 | ss>nodame | Comments(0)
それはきっと予兆だったように思う。
小さく笑って頭を撫でて、それからがんばれよ、と言った。
全てが終わってしまった後、あるいは始まってしまった後、

頭の中で不協和音が鳴り響いていて、どうしても抑えようが無くて、それで外に出た。
冷たい冷たい空気が耳を切る。

もうきっと会うことも無いのだと。

耳に障るのは小さな子供の嬌声。
外を歩く親子、何故彼らはそうも幸せそうなのだろう
何故自分は幸せになれないのだろう

歩いてはたちどまり
立ち止まっては走り出し
その繰り返し
石畳には小さな染みが見える。


気づけば場所がわからなくなってしまった。
見たことの無い建物、バー、それにカフェ。
それとも
自分の居場所はどこだろうか

不協和音から解決したその
心地よさのあとに
また不協和音とティンパニの
地響きと木管楽器の叫び
来る物は大きな大きな自然の恐怖
畏怖 それと
死に行くいきもののこえと

一番最後まで残ったのは静寂だった

「父さん」
振り絞った声に、答える者は居ない。
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by kanae-r | 2005-10-05 17:21 | ss>nodame | Comments(0)
「ほら」
そして渡された

これは言い逃れできない

「・・・」
戸惑って顔を上げて同じように戸惑っているらしい相手の顔を見る

言い逃れできない
もちろん逃げているつもりじゃなかったけど

耐え切れず目線を掌に落とした
真鍮、銀色にびいろ・ぬるい温度の 古ぼけた

「・・・・のだめ?」

返事をしなかったのを訝しがられたのか、その声の色は見えない
心の中はばくばくしている ああくるしい!

手の中で弄んで、それは柔らかく光沢を見せる

どうしていいのかわからないので困って顔を上げたら
「お前泣きそう」
苦笑いされた

だから首に手を回して抱きついて
その部屋ピアノありますか
そう聞いたら
「色気の無いやつ」
もちろん、と優しく抱擁される

それは言い逃れできない
ああ心がばくばくしている、くるしい!
とてもとても、しあわせでしにそうだ

「ピアノ」
「なかなか良かったぞ」
「ぷりごろた」
「量を減らせ」
「おこた」
「実家行き」
「服」
「クローゼットあるから」
「部屋は一緒?」
「そうだよ」

手の中に鍵
新しい部屋ひとつ
古い鍵
さよならさよなら

「うぬぼれていいんですか」
「いいんですよ」
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by kanae-r | 2005-10-02 18:21 | ss>nodame | Comments(0)

スーパーカミオカンデ

ニッコリ笑んだその顔が心底恨めしい。その手に抱えられたのは暖かな湯気を立てる・・おかゆ?!いやそれはない、だってそれは奇妙な緑色をしているのだから。断じて俺は認めない、それが人間の食べるためのものだなんて。
「せんぱーい。お口、あーん」
スプーンの上でとろり、とそれは揺れた。俺の心ももう揺れまくりだ。
「無理!」
「だめですヨカズオさん、栄養つけなきゃ・・」
げほげほとむせてしまう。体が重い頭が痛いのどが痛い風邪だなんてありえない。
心なしか眉根を寄せて心配そうにこちらを見やる。
「愛妻が一生懸命作ったものを食べれないって言うんですか?」
「それとこれとは別問題」
くらりと頭にめまい、ああもう何もかもめんどくさい・・
「味見した?」
「いいえ・・あ、では一口」
「・・」
「おいしい」
「・・」
「あーん」
普通なのか?!いやでもいつぞやのカレーを思い出せばこいつの腹が正常でないことはわかっている。あたまがずきずきとおもくなってきた。
目の前にあるその栗色の瞳はくるりくるりと光っている。ふうわり香るあたたかなにおい、気のせいかも。
口をあけた。
温かいおかゆは口の中でほろりと崩れる。緑色をしていたのはほうれん草・・・?!でも、食べれなくも無い。
「おいしいですか?」
首を傾けてこちらの反応をうかがう。さらりと流れた髪は光にすけて金に近い亜麻色だ。温かい部屋の中でのだめは暑いのだろう。その頬は心なしか上気している。
「食える」
ムキャ!と奇声を発し喜ぶのだめ。何口かもらい、御馳走様と言う。
掌で額に触れられる。その大きな掌は、努力をしている人間の掌だった。
「まだまだ暑いですね・・ひえぴたもってきますね」
ひょん、とのだめは行ってしまった。そこにぽっかりと隙間が出来て、空虚感。目を閉じて、どくどくと体が火照っているのを感じた。
とたとたという足音。足音だけで自分はきっとのだめを見分けられるだろうなぁと思う。
「はい」
ぺたりとはられたそれはとてもとても冷たかった。
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by kanae-r | 2005-09-25 10:33 | ss>nodame | Comments(0)

たなばた

「あ、」

その声は喜びに満ちていた。

「星!星ですヨ先輩!」

ベランダから身を乗り出して、まっすぐその星を指差す。
人差し指の先には、煌々と輝きがあった。

「よかったですネv」

のだめが振り返って、にこりと笑う。
今日はたなばた、星がちかり、と瞬いた。



そうそう、朝はまだ晴れていた。昼頃には雲が増えてきた。夕方から土砂降りになって、一時間か二時間で止んだように思う。そして雲は晴れきることもなく、薄ぼんやりと空が見えていた。

別に千秋はたなばたという日本の行事を気にしない。
幼い頃、といっても日本に帰ってきてから数年は、従兄妹たちも小さかったことだし三善の家には竹が飾られていたような気もする。
今ではもうその行事は遠い過去で、この女が「今日はたなばたですネ!」とか言い出す前まですっかりそんなことを忘れていた。
日常生活の基本を忘れるくせに、どうしてこんなことを覚えているのか不思議だ。
不思議だ。



「たなばたは、あまのがわ、だろ」

そう、部屋の中から言ってやると、視線を元に戻しのだめは空を見上げた。

「そうですヨ、知ってますヨ」
興ざめしたと言わんばかりの口調。左足のかかとを上げて、サンダルをぶらぶらした。


「ざんねんですね、織姫と彦星は会えませんでした・・・」

歌うような口調でのだめが言う。

「また一年も待たなきゃいけないなんて、気が狂いそうです」

軽い口調だ、のだめは手すりに腕を乗せて、あごを乗せた。

「・・・・・散らし寿司、食うか?」

千秋はエプロンを外しながら、言う。
むきゃー!と喜んで駆け寄る顔は、あからさまにごはんで喜んでいた。

「やっぱり、散らし寿司は違うと思うぞ」

「いいんですヨ、食べたかったし」

フンフンと鼻歌を歌いながらのだめはキッチンへ向かう。
千秋は一度星を見て、窓を閉めた。
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by kanae-r | 2005-07-07 23:33 | ss>nodame | Comments(0)

sloppy girl

やはり昨日は雨が降っていたのだ、と思う
起きてすぐじっとりとした湿気が体にまとわりついて
髪が頬から口にかけてひとふさ付いていた
それを払い除けて、目覚めの良くない朝だと思う
きっとそれは雨のせいだけではないことを知っている


それは多分唐突にやってくる悲しさとか切なさとか、そういう郷愁の類だ
もし自分がいつかその昔に戻れるならその今までを捨ててしまうことが出来るかどうか
きっと出来ないだろう
それほど自分は大人になってしまったのだ

手元にあった時計を見れば数字の七をそれは指している
少し寝過ぎたような
そんな気がしてそろりと起き上がる
身体中気持ちが悪かった
こんな時はさっさとシャワーを浴びて出ていってしまおうと思う
いつも、思うのに

ガラリという音と共に四方の密室空間が出来た
コックを捻ればひやりとする
水はだんだんとあたたかくなった
水の粒が、身体中の気持ち悪さを流して少し気持ちが軽くなる
上を向けば顔から喉にかけてすうとした
はやく
はやく出て行こう

ほてったからだにてろんとしたワンピースをきて、まだ髪は濡れたまま靴をはいて、一度振り返ったその部屋は、
綺麗に整えられていた


ドアを開けて
階段を降りて
水色の空が広がっていた

今日は憎らしいほどに、晴れで
思いきり息を吸い込んだ
昨日の雨の匂いがした


「のだめ」


呼ばれた声は勝手知ったる彼の声
低く涼やかな
でも柔らか

私が振り返り見ると、彼はランニング帰りらしくタオルとパンの入った袋を持って、立っていて
思わず笑みが溢れた

「お前」


彼が手を伸ばす
私の髪にふれる


「髪が濡れたままだぞ」





ああ、きっと彼に一生
勝つことは出来ないのだ
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by kanae-r | 2005-05-16 20:40 | ss>nodame | Comments(0)

凱旋

おかえり、と優しい声で迎え入れてくれた千秋に、のだめはくしゃり、と顔をほころばせた。
ただいまデス、というと千秋は凱旋おめでとう、とぽんぽん頭を叩き、のだめのスーツケースを中に運び入れた。
部屋の中は夕方の日の匂いでいっぱいである。
一ヶ月間帰ってなかったこの部屋が懐かしく思えて仕方がない。すとんとソファに腰をおろすのだめに千秋はコーヒーを出した。手、洗ってこいよという言葉に従い子供のようにはーいと返して向かう。ああ帰ってきたなぁと思って、何よりもこの部屋は一ヶ月前と何一つ変わらない。(きれいになっている以外には)
どうだった?と問う千秋にのだめはゆっくりと長いコンクールの話をした。ふーんと適当に相槌をかえしながらもちゃんと話を聞く千秋だということはのだめが一番よく知っている。
浮気しませんでしたか?もしかして知らない女の靴下が・・・とソファを覗き込むのだめ。そんなわけあるかとそのままどつくとふぎゃ、と例の声を出した。
お前こそ、と首から下がるチェーンを引っ張る。そんなわけないじゃないですか、ムキーとおこりながらのだめが言った。
指輪だと演奏中は外さなければならない、ブレスレットも同じく。
だからのだめはネックレスを選んだ。小さな天使のモチーフの。
そうしてつけてやったかわいらしい金色の天使が今日も胸元で踊っている。
夕日を受けてきらりきらりと金色の光を放っていた。
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by kanae-r | 2005-05-04 08:24 | ss>nodame | Comments(0)

after midnight

それは真夜中の出来事、女がそこでピアノを弾いている。
防音設備があるとしても非常な行動。だめだよ、でも僕に止めることは出来ない。
一台のピアノ、栗色の髪の彼女。僕は階上から息を潜めて聞いているだけ。

真夜中の演奏会は、きっと多分僕だけが聞いているのが、少しだけ嬉しい気分。


静かにドアの開く音。
僕は誰だかわかった。真兄だ。

真兄も彼女に声をかけることはしない。けれど彼女の近くまですたすた歩く。
斜め後ろに立って、そこにある椅子に座った。

ほんの少し眠そうな感じがするのは真兄に寝癖が立ってるから。
やだな真兄情けない・・・・

彼女は1つの曲を終えて、ふう、と息をつき、そして斜め後ろに気づいた。
「ひぃっ!」
「・・・・・・いやそんなに驚かなくても」
苦笑する真兄。征子おばさんのネグリジェののだめちゃん。なんだか大人っぽい。
「・・・先輩びっくりしましたヨ!」
手をぎゅっと握ってのだめちゃん。
真兄が笑う、ああなんて優しく。

真兄がのだめちゃんの隣まで来て、何か弾いて、と声をかけた。
静かな空間、僕はここにいちゃいけない気がしてるのは分かってるんだけれども、なにか動くと向こうの二人に絶対気づかれると思って動けない。
そう、何か別のものが介入したらこの空気はきっと壊れてしまうのがわかったから。
のだめちゃんはふふ、と笑った。


ショパン・リスト・シューマン・・・・・
色々な作曲家の色々な曲を弾く彼女はとてもきらきらしている。



のだめ?
真兄がのだめちゃんに声をかける。のだめちゃんはたっぷりたっぷり弾いたあと、うーん、と首をひねったきりなにも言わない。
「きっとのだめは」
言葉を選ぶようにして、彼女が口を開いた。
「まだまだ、かみさまのちかくにはいけませんね」

「かみさま?」

いぶかしげな真兄の声。

「いいえ、なんでもないデス」







きっと二人は、僕には見ることの出来ない世界をこれから見に行くのだろう、そして僕らのような人々に、そんな世界をみしてくれようとするのだろう。
それはうらやんでも手の届かないこと、それは多分子供の頃から知っていたことだ。


僕はそうっとそうっと、二人に気づかれないようにドアの向こうにすり抜けた。
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by kanae-r | 2005-03-16 23:34 | ss>nodame | Comments(0)

in the colors of your eyes

「はわぁ、きれいです・・・」

「お前のその体勢はおかしいけどな」

きらり、映るは無限のせかい

星の瞬き、風の通る音。

ここはこんなにも静かなところ。

千秋が腰をおろすのは三善の家の敷地の中、広大と言えば広大な庭にはこんな静かなところもあったのか。

木がある、これは何の木だろうか千秋は知らない。
その根元から幾分離れた芝生の上、自分とのだめ。
俺の足の上、これは膝枕とかいう?

満足げなその顔、千秋はその顔を、視線だけ下ろして見やる。
子供のように稚い。




そしてその瞳に映るは幾千もの星、

きらり
瞬く。



「かえろうか」

「はい」



ふわりと微笑む彼女、千秋は確かに心に何か温かいものを感じた。
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by kanae-r | 2005-03-11 00:12 | ss>nodame | Comments(0)