当ブログsoireeは管理人kanaeによる雑多な二次創作を扱っております。苦手な方等はご容赦ください。


by kanae
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like blessing

「先輩先輩見て下さいヨ」
「?」
「こんなにキレイに治りました!」
「あーよかったな。てかお前バカだろ?普通そんなところに傷作らないって」
「しょうがないデスよ。だって紙が跳ねたんです!」
「だからっておでこ‥」
「ほんとデス!あっ信じてない!」
「ありえないだろ」
「もう先輩のだめを信じないんですか!?」
「いやあのそういう問題じゃなくて‥まぁいいや、ちょっとかしてみ」
「?・・・近いです・・・」
「・・・・・・」
「・・・・熱ならありませんけど・・・・」
「・・・・・・」
「先輩?」
「いや、なんでもないよ」
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by kanae-r | 2005-02-24 18:37 | sss>nodame | Comments(0)

無題 c

帰り道は大きな手に包まれていて、てのひらには先輩の手の熱さが伝わってきて。
「走ってきたんデスか?」
私の問いに少し逡巡して、恥ずかしそうに答える。
「家に帰ったらお前がいないから・・そのまま出てきた」
では走ってきてくれたのか。
「ごめん、本当に。練習終わった後、急にミーティングになって・・どうしても終わらせなきゃいけなかったから」
すまなそうな顔で先輩は言う。私は口を開いた。
「いいんデス、全然。だってしょうないですヨ。お仕事なんだから」
ね、と笑うと、よけい先輩はすまなそうな顔をする。
「いいですって!それより早く帰りましょうヨ。おなかすいたー」
ほんとうにいいのだ。だってこんなこと、仕方の無いこと。
そんなことよりも私にはこうして手を繋いで歩ける方が重要なのだ。
そう、先輩も私も、音楽をとってよいように。
多分それは二人の暗黙の了解のこと。
「・・・よし、うまいもん作ってやる」
「やったー!むきゃー!」
空を見れば。
ああほら、今日はこんなにも月が近い。
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by kanae-r | 2005-02-21 23:15 | 連>nodame | Comments(0)

無題 a

約束、したのに。
私は今日52回目のため息をついた。
今日、メシ食いに行こうか。お前のお祝いに。
今朝方先輩に言われた言葉。
昨日は私が始めて仕事というものをもらった日。人前でピアノを弾くということは今までやってきたことはあるけれども、ピアノを聴かせてお金をもらうのは初めてで、今までとはどこか違う緊張感があって。先輩は見に来れなかったけれども、フランクとかターニャも見に来てくれたりして、とても楽しいコンサートだった。
昨日は帰りが遅かったから今日に持ち越しになったのだけれども。
でももう11時。あまりに遅い。
どうしたんだろうか。また仕事だろうな。
もう1つ、ため息をつく。
「ねようかな」
言葉は空しく広い部屋に吸い込まれるだけ。私は立ち上がってカーテンを閉めようとした。
「・・・わぁ!」
空の、スゴイ近くに、まろやかなお月様があった。
「キレー・・・」
外に行きたくなって、私はそのまま靴をはいて出て行く。そう、あそこに公園があったはず。あそこまで行ってみよう。
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by kanae-r | 2005-02-18 22:29 | 連>nodame | Comments(0)

無題 b

深夜の公園には冷たい風が吹いていた。けれどもぽっかりと浮かんだ月があまりに近く、私は寒さをあまり感じなかった。
コートは着ていなかったし、手袋もマフラーもないし、あまりに何も無かったから私はとても軽々とした気分になる。
古いブランコがあったので乗ってみると、きしきしと金属の錆付いた音。
何となく楽しかったので私はゆっくりとブランコをこぎはじめた。
その古いブランコは私に子供の頃を喚起させる。何もかもが暖かく、自由気ままにいた頃。
緑の草の匂いと、夏の風と。母の作ったワンピースはブランコに乗るとはたはたとはためいていた。楽しい友達、先生、ピアノ。そう、キラキラした思い出。
ひとこぎ、ふたこぎ、こぐたびに私の心は軽くなった。風が耳をきる感じとか、かじかんできた手とか、あの頃と変わったものなど何一つ無いのだ。
「のだめ」
凛とした声。
見れば息を切らした様子の千秋先輩がいた。
「・・・ごめん。遅くなった・・・うちに帰ろう?」
すまなそうに顔をゆがめる。差し出された手は、大きい。
私はこぐのをやめて地に足をつく。
「・・先輩寒そう」
先輩もコートもマフラーも、何も防寒していなかった。ひゅと風が吹いて、黒の髪が揺れる。
立ち上がって歩くと砂利の音、私は先輩のところまで行き、見上げる。
漆黒の瞳が私を映していた。
「ごめん」
言った時のその目が寂しそうな感じだったから、私は先輩の手をとった。
「帰りましょうヨ」
ね、と笑うと、千秋先輩はほっとしたように、うんと言った。
先輩の手は熱かった。ひやり、とした。
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by kanae-r | 2005-02-16 20:41 | 連>nodame | Comments(0)

不慮

「指・・・」
青い顔をして千秋が駆け寄る。のだめは苦笑する。
「えへ、やっちゃいました」
「馬鹿」
切羽詰った声が返ってくる。のだめは真顔になる。
「大丈夫デス、ただ切っただけですヨ」
「かして」
人差し指が千秋の口に触れる。指はしっとりとぬれた口内で傷を清められる。
のだめはぞくりとした。
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by kanae-r | 2005-02-13 22:38 | sss>nodame | Comments(0)
フランスの冬はどこか日本と違った。キンとした冬の朝は身も引き締まるようで、それは何故かと思ったらベッドカバーが剥がれ落ちていたからだった。さむい。さむい。もう布団のバカー。
のだめはぶつぶつ言いながらのそりとベッドから這い出る。(隣人の手が入って)日本よりもずっとキレイなのだめの部屋はまだ暖房がついていなかった。東京に出てきて気づいたことは、自分がつけなければ部屋は暖まらないということ。ひやりとしたフローリングはぶるり、と体に寒気を走らせる。夜明け前、パリの朝は本当にさむい。
服を着替えて、コートを羽織って、マフラーを巻きつつ外へ出る。階段の音が妙に響いた。
人通りは無くて、道は閑散としている。空は白々してきた。川沿いに歩く。人はいない。ベンチへ座る。空を見上げる。息を吐く。吸う。吐く。吸う。
「のだめ?」
どれくらいそうしていたか忘れたが、声と共に、視界が人の影でさえぎられた。自分が良く知る隣の部屋の住人だということに気づくのにおよそ三秒、千秋先輩、と言葉を返すと、自分を覗き込む眉が眉間にしわを寄せた。
「お前なにやってんの?」
低血圧のくせに珍しい、と本当に珍しそうに言う。目がさめまシタ。そういうと眉を寄せただけだった。千秋先輩こそ早いデスねランニングなんて、と返せばまぁな、と返事があった。
体力づくり、だなんてこの人は本当に努力家だ。自分にはまず出来そうに無い、そう思ったことを伝えるとフンと鼻先で笑われた。そんなこといってるけどお前の体力もなかなかじゃないか。彼は言う。
「なんで?」
問えば、ほらハリセンとの追いかけっこ昔やってただろ、と。
懐かしい恩師(恩は仇で返していないか甚だ心配だけれども)を思い出す。
でもあれは火事場の馬鹿力ですヨ。うそだろ8.4km。うそじゃないデス。
空は青い。つきぬけるような青さの朝だ、とのだめは思った。
「先輩もう帰るんですか?」
そう問うと、ん、と答えがあった。じっと顔を見てくるので、のだめの顔何かついてますか?と聞けば、いいやと答えて身を起こした。
帰るか、と自然に手を差し出すので、自然に手を握り返す。手の温かみを感じながらほんのりと思う。日本に帰ったらこういうことはしてくれないだろう。
走り終わった後の千秋の手はあたたかい。どくどくと脈打つ音が聞こえてくるよう。峰クンと清良サンもいつかこうして帰ってましたネ。のんびり言うと、そうだな、という笑い含みの返答があった。
おなかすきまシタ。 でもまだ六時なんだけど。 えっそんなに早いんですか?二度寝しようかなぁ。 風呂にでも入ってろよ。どうせ昨日入ってないだろ。 そんなことアリマセンヨ。 目そらすなよ。
くつくつ笑う彼からは優しささえにじみ出ていることに少しずつ気づいていた。昔の、氷のような視線はもうなりを潜めている。のだめは不意に当時を思い出して。そしてそれを最後に見たのはかなりかなり昔だということに気づいた。
フフフと笑うと、気持ち悪い笑い方すんな、と厳しい言葉。
のだめはなんだか幸せな気分がして、少し上機嫌になった。
フランスの朝はこんなにも寒いけれど、こんなにも優しい。
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by kanae-r | 2005-02-07 23:53 | ss>nodame | Comments(0)

Y Youngfulness  若さ 健康

シュトレーゼマンがにやにやと笑って千秋を見ると、千秋は思いっきり顔をしかめた。
「何ですか気味の悪い笑い方しないで下さい」
言い放つ千秋を無視する。
「千秋のだめチャンに構ってあげてるの?最近」
「・・・・・・は?」
何を言い出すんだこの人は、という顔が言葉以上のものを示している。わかりやすくてイイデスネー。
「だからのだめチャン。最近帰りおそいデショ」
「・・・あー」
千秋はここ最近シュトレーゼマンに付き合わされることが多かったのだ。
「それはそれはのだめチャンすねてましたヨ」
「会ったんですか」
思わず突っ込む千秋の顔を見逃すシュトレーゼマンではない。
「構ってあげなさいヨー。女の一人寝なんてさせるものじゃないデショ」
「誰のせいですか」
端正なその顔がむすとしている。千秋は恋愛に関してはこと子供のよう、だからからかいがいがあるのだ、とシュトレーゼマンは思う。
「それにねー、千秋も最近欲求不満っぽい顔して歩いてマス。はしたない」
冷たい視線をおくると、今度こそ千秋は真っ赤になって怒った。
ひょいひょいと千秋の攻撃をかわしながら、若いってイイデスネーと悠長にシュトレーゼマンは笑う。


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by kanae-r | 2005-02-05 20:26 | 価値観>nodame | Comments(0)

P Peace 平穏 安定

「しっしずかに」
「どっどうしたんデスか先輩・・・?」
「向こうからエリーゼが・・」
「わぁ!じゃあくっつきマス」
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「・・・・・ぅぁ」
「おまえかわいいな寝顔は」
「・・・・は?」
「よだれー」
「はぅっ!スイマセン!」
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by kanae-r | 2005-02-04 19:20 | 価値観>nodame | Comments(0)